リールシート塗装(クラック塗装)
ここからは今回のロッド制作工程のこだわりの一つ、自家クラック塗装を施していきます。
今回上塗りするクラック表面を、シグナル社製の「SHOW UP Crack Paint」 のブラックを使用します。またメタリック下地をキャンディカラー仕上げとするため、クラック表面を作った後でクリアピンクを上塗りして下地を透過させ、最終的にメタリックキャンディピンクが割れ目からのぞく、という方針です。
前回までで、メタリック下地と、その表面を覆うクリア層をラッカーで塗り込んであります。これを指触乾燥状態でクラックを厚塗りすればよいそうなのですが、作業時間の関係で完全乾燥してしまったため、同じくSHOW UP Clackアジャスターを塗布して表面のクリア層を軟化させます。
3分ほど待って軟化したところで、クラックブラックを無希釈で一気に吹き付けます。
私の使用しているスプレーガンは自動車塗装用のノズル径1.0mmのものなので、エアをかなり絞ったうえで射出量を多めで躊躇なく一気吹き。色が決まるとほぼ同時にひび割れが発生します。
ちょっとアジャスター塗布から間を置きすぎたせいか、イメージより割れ目が大きくなりましたが、良しとします。
また予想に反して、クラック塗料の塗膜がかなり厚めにつくので、ひび割れ部分との段差が激しくでます。この点はこの後続くキャンディ塗装とクリアコーティングで解決する必要がありそうです。
十分に硬化時間を割いたあと、キャンディ仕上げ用のクリアピンク(プラモデル用ラッカー)をスプレーします。
ロッド側のワンポイント部分と調子がそろうよう、複数回塗り重ねて発色を調整します。
ここまで来たらあと一息。ウレタンクリアを荒吹きして塗膜厚さを確保したうえで中研ぎを入れ、クラックによる段差を解消し、仕上げクリアをスプレー、ぴかぴかに仕上げます。
レタリング
これ、センスを問われるところなのですが、ひじょーに難しい。なんせ直径16mmくらいの曲面にフリーハンドで字を書くなんて職人技ですからね。何度やっても納得の出来とはいかないのです。
これも筆入れ、ステッカー添付後にウレタンクリアでくるんでぴかぴか仕上げします。
あとは組み立て、ラッピングへと続きます。