「2020年釣行記」カテゴリーアーカイブ

’20 サケ釣り ~ 覚醒・・か?

第三釣行

9月27日 古宇川河口海岸

前週の成功に気を良くして、次週も積丹半島にはせ参じましたが、古平川の人出の多さと波の高さに霹靂となり、半島逆サイドの古宇川河口での釣行を決意しました。

後述しますが、この判断が結果からみると本釣行の成功の決め手であったと思われます。古平に比べれば断然すいてるし。

釣り場到着は3時30分頃。河口には先客が約10人程度。暗い中すでに電ケミつけて浮きルアーを引いています。

釣り場によって仕掛けの傾向は偏るのが普通なのですが、河口が狭く、外海に変化がない割に広大なので広く探れる浮きルアーをチョイスするのが人情らしいのですが、ここでも自分は浮きふかせをチョイス。ただし、前回釣行の反省からタックルの構成を若干変えてみました。電光どんぐり浮きの号数を限界まで下げて小型化し、水流に対する抵抗を減らす作戦です。

前回釣行にて常連さんたちのうち、小型浮きを使用していた人のアタリが明らかに多かったことから、川筋から河口の流れだしを通すこの釣り方では浮きの抵抗が大きい場合、早い上層の流れに影響されて、下層の流れに仕掛けをなじませることができていないのが原因だと推測したからです。

魚は上層の速い流れを避けるように、水深の浅い河口部でも下層についていて、この流れの中を仕掛けが通過できないと魚のリアクションを得られないと感じています。

この若干の作戦変更が功を奏するか、前回とほぼ同じく、4時45分、戦闘開始します。

この釣り場は河口角に立つと、遡上してくる魚が目視できるのですが、なかなか魚が入ってきません。

夜明けまではノーバイト。明るくなってくると状況がだんだんわかってきます。

魚はいます。相当な数です。流れ出しの汽水域には魚影が、というか水面の乱れがそこら中で確認できます。でも川には入ってこない。プレッシャーからなのか、この河口の特色なのか、流れ出しの先の海岸線の駆け上がりに10匹くらいは溜まっているのがわかります。

では、とばかりに河口からの流れだしに乗せて、流れになじませたまま右側正面の溜まりにめがけて魚の動きの正面を仕掛けを通すイメージで・・・

ズボッ!

ヒット!すかさず合わせを入れファイト開始です。

ドラグ微調整で抵抗をいなしながら寄せては巻きのやり取りの末、本日のファーストキャッチ。

※今回も手返し優先、個別写真はありません。確か最初の魚は上から三番目だった気がします。

狙い通りの一本で完全に調子に乗りました。

仮説はたぶん正しいと仕掛けを入れる向きと魚の動きを同調させるように配慮すると、溜まりにとどまる食い渋る魚をどんどんリアクションさせられることが解ってきました。

続いて二本、三本、四本、五本と、一向にアタリの出ない周囲の釣人を後目に怒涛の五連チャン!

一部スレ掛かりもあり、多少のラッキーな面もありましたが、そろそろ全然釣れていない周囲の目が気になりだしたのでこれにて終了。大満足な釣行となりました。

’20 サケ釣り ~ その1

第一釣行

9月11日 古平河口海岸

晴れ、べた凪。浮きふかせにてチャレンジ。周辺で数本あがるもそれっきり、自分の仕掛けには前あたりすら感じず終了。

9月21日 古平河口海岸

夜間業務を控えた月曜日、午前半休としたので老体にむち打ち、秋鮭古平川河口詣することといたしました。

前回の釣行の様子から10日程度経過し、プロショップかわぐちさんHPでの釣果も聞かれだし、そろそろ群れの接岸が本格化してもよいのではないかと期待はそれなりにしていました。

釣り場には3時ころ到着、平日早朝とはいえ本格シーズンに先客が20人ほどが訪れていました。

それにしても結構波が立っていて、前回立ち並んでいた河口際の立ち位置は完全に波被りでサラシが走る状態。

でもいつもなら地元常連さんたちの場所取り竿たてが立ち並んでいるはずの一等地は2本くらいしか竿たてが刺さっていません。

おかしいな??」とは思いつつ、海側の河口角をゲット。MY竿たてをセットしてタックル準備に取り掛かります。

程なくして地元常連おじさんがやって来るや、「立てておいた竿たてがないわ!」との叫び。

ああ、やっぱり?流されちゃったのかね?

そうみたいだね。ちょっと脇に2本くらい入れてあげて

(無人で場所取りなんかすなや、とは思いつつ、地元の方々には気に入られておいたほうが無難)「いいっすよ。

ありがとね、にーちゃん、わりーね」「なんも、なんも

これにより一等地からは若干スライド。でも河口角最前列は確保しました。

この釣り場の常連さんはほぼみんな浮きふかせ。魚の通り道がわかっている状態ならば、魚の視線の先に狙って仕掛けを通せる浮きふかせが圧倒的に有利で、私も実績から朝のゴールデンタイムはいつも浮きふかせをセットしています。

4号の電光どんぐり浮きにウキ下60cmのハリス5号、2~1.5号ピンクタコベイト+2Bガン玉、20号の針という仕掛け設定。

ロッドは11Ftのショアジギング用ロングロッドを、1番破損を機によりソフトな先調子になるよう修繕したサケふかせ専用オリジナルモデルを準備。

夜明けの始まる5時前を常連おじさんとの情報交換をしながら待ちます。

おじさん曰く、昨日はまだ全然ダメで、全体で数本程度だったらしい。まだまだ例年に比べ海水温が高いのが原因で遡上が遅れているのではとのこと。やや天候が荒れて状況が好転するかもしれないがどうかな?と。

昼間降った雨のせいで川水の流れも増えてましたが、濁りはそれほど出ていないし、波っ気もそれなりにあるので夜明けに期待は高まります。

徐々に常連さんも集まりだして白々と東の空が明るくなりはじめた4時45分、一斉に戦闘開始となります。

10分程度の沈黙のあと、5時過ぎたあたりから、常連組からアタリが出始めます。

2本、3本と周りがざわつくなか、なかなか自分にはアタリがでません。仕掛けの導線を調節しながら様子を見ますが、なかなか浮きは沈みません。

浮き下を調節したり、ガン玉増減させたりしますがアタリは遠い。釣れてる人の仕掛けを盗み見ながら浮き下を合わせたりしつつ、20分ほどが経過した後、やや遠目まで流し込んだ浮きがズボッと沈みこみます。

2020年サケ釣りファーストヒット。なかなかの引きですが、オリジナルロッドのパワーは十分で余裕で引き揚げます。

※手返し優先で釣り場での写真はありません。一番上が一本目。こう見るとなかなかのグッドサイズなメスです。柔らかめのロッドは食い込みもよいかも?

時合突入で手返し良く、次々と仕掛けを投入します。こうなってくるとガンガン釣れまくるのがこの釣り場の魅力。完全に日の出を迎えても群れの勢いは止まりません。

常連さんの中にはすでに5~6本あげてる人もいる中、自分も、

2本目・・・銀ピカ小ぶりなメスちゃん60cmちょい

3本目・・・かなりブナの進んだ良型オス75cm

その後もあれこれ試してみますが群れは一群で終了し、2群、3群と続くことはありませんでした。

遡上第一陣としてはこんなものなのでしょう。全体で30~40本ほど上がっていたように思われます。

でもこの釣行で常連さんたちの釣りと自分の釣りの違いを発見できたかも??

秘密は翌週釣行実施の次回に続く!!

(遡上遅れで待たされていたせいか、いくらの質は若干固めだったのがやや残念ではありました。しかし初物のいくら丼は格別でした。)

あれは絶対ヒラマサのはず(?)

コロナ禍が渦巻くなか、緊急事態宣言明けからぼちぼち再開していた我が釣行も、7月に入り夏シーズン突入です。

本州で続く豪雨の影響で持ち上げられた前線の影響で、北海道は急激な夏の到来を迎えました。

1年を通じて俺的激熱シーズンといえる初夏、そうです。青物シーズンの到来です。

しかしながら前年、一昨年と2年連続の惨敗続きで釣り方を忘れてるかもで自信なし。My聖地に回遊があるかも、いまいち信じることができません。

ですが、ガツンとしたアタリ、竿を引き込まんばかりに持っていくファイトは忘れられません。今年こそはと天気図とにらめっこする事、数日間。波がなさ過ぎてナギナギな感じは否めませんが、7月19日の日曜日をターゲットに準備を始めます。

ラインシステムの組み換え、フックのチェックなど事前準備を入念に行い、いざいつもの地磯へと車を走らせたのは日曜日に日付をまたいだ直後のAM1時過ぎ。現地到着はAM3時頃でした。

西積丹のその地磯は駐車場所から徒歩25分くらいの位置。なかなかロッククライミングな感じのところなのですが、超べた凪で潮位も低く、いつもは露出していない岩もカラッと出ているので低い位置を簡単に渡れる状況。なんか釣れない予感が漂います。

いつもの足場にいつもの時間(3:40ころ)東の山伝いが薄っすら明け始めています。

タックルをセットし、海面が視認できるくらい明るくなるまで襲いかかるブヨを振り払いながら戦闘開始の時を待ちます。

時計が4時を回ると周囲はかなり明るくなってきました。さあ実釣スタートです。

まずはグロー系のロングジグ60gから様子見。フルキャスト、着底からワンピッチで曳いてくる。。。コツンとなんかがあたってきましたが乗らず。生命反応はあるみたい。

ブルピン系のちょっと小さめのジグにスイッチ。低層、中層をサーチ。反応なし。

だいぶ明るくなったのでプラグでも投げてみようかな。

16cm 90g ピンク系フローティングを曳いてみる。無反応。

ピンク系ポッパー。無反応。

むむ、やばい。

その他ありとあらゆるプラグ。無反応。

いよいよやばい。

こんな時は外道だけどヒラメ狙いで坊主逃れ狙い。気分直しに。40g細目、グリーン/シルバー系。波がないからこれでも底取れるでしょ。ヒラメならテールはトレブルフックで軽めのセッティング、フルキャスト~底とってワンピッチ、ツーピッチ、底から3mくらいの低層をトレースするイメージからステイ、、、、

そんなタイミングで「ドカン!!!」と強烈なアタリ!!!

ひったくるようにフッキングしたと思ったら底へ底へと潜りまくります。もともとヒラメに浮気していた為、慌ててドラグを締め込みましたがお構いなしに引くは潜るは、ドラグはジャージャー出っ放ししなります。

明らかに青物、しかも過去に経験のないパワーで強烈にファイトを挑んできます。自分はというと、いったん落着きを取り戻しドラグを再調整、適度に泳がせながら相手の疲れを待ちます。

しかしこのお相手、すごいパワーの持ち主で疲れるどころかこれでもかとばかりに泳ぎ倒します。ロッドはがっつり曲がりっぱなしになり、タイミングをうまく合わせないとshimanoの5000番では巻き上げられない一進一退の攻防が続きます。

そしてこの頃、頭の中を一つの疑念がよぎります。

ブリってこんなに潜るんだっけ?

とにかくロッドの弾力でちょっと浮かしては潜られ、潜り始めるとドラグはスプール数十回転分を一気に吐き出します。とにかく全然上がってこない。横方向の泳ぎもするにはしますが、とにかく潜る、潜る。。

これってヒラマサじゃね?

こうなると何としてもお相手の姿が見たいとの思いからどんどん冷静になっていきます。ドラグ調整は適切か?ラインが根にこすられたりしないか?根のない方向には泳がせても根に近づく方向には何としても行かせない。とにかくラインブレイクは避けたいのでドラグは不必要に締めすぎず、ゆっくりゆっくりやり取りします。(ただ一点の考慮が足りていませんでした。後述)

そして足元のドン深ワンドに薄っすらと白い魚体が見えてきました。デ、デカい!!80オーバーか??

腹を見せて浮いてきた魚体がクルっと正対します。

驚くほどに真っ青な、コバルトブルーの背中に鮮明なイエローライン、腹鰭も大きく黄色い・・・・ヒラマサ!!

その姿を視認した瞬間、私は思いました。「勝った」と。。。

計測したわけではないですが、ゆうに10分以上格闘して足元の海面まで浮き上がらせ、横たえるまでに要した体力と気力は相当なもので、腕力もそこそこ限界でした。

しかしそれこそが己のおごりであったことを後に思い知ります。

横たわるその魚と私の目があった刹那、奴は急激に身を捩り、生きるための最後の反撃を繰り出します。最大潜行で反転した結果、バチンっとフックオフ。。。。。

放心。。。

デカかった。絶対80cmオーバーだった。(後日同じ場所で目測しましたが、余裕で80cmオーバーであったことを確認)

身体的特徴を思い返してもヒラマサでした。絶対。道南ではたまに見かけることもあるらしい情報はあるのですが、まさか積丹で。

ファイト中は忘れていましたが、ヒラメに浮気してサイズダウンしたジグにセットしていたフックはライトなもので、確認するとフロントのメインフックは見事に開いて80度くらいになってました。

その後冷静になって思い返すと

私は驕っていました。

奴は命がけでした。お互い体力の限界に差し掛かり、横っ腹は見せてはいましたが、最後まで抵抗し続けたのは奴のほうでした。故の敗戦。勝ったと思ったのが大間違いだったのです。その時確かに私と奴の目が合い、勝ち誇るこちらの顔を見つめていました。「まだ終わらない」と。。。

この後の私のメンタルは崩壊。その後ヒラメを一枚上げましたがそれもそこそこ、人生勉強させていただき、敗戦ムードの中、しおらしく帰還したのでした。